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通信路

1ビットに用いる記号の種類数がqであるとき, そのような符号をq元符号という. 先ほどの例では, バーコードは10元符号, ISBNコードは11元符号ということになる. 2つの元(一般的には0と1が用いられる)からなるビット列を送信する(要するに2元符号を用いた)通信路において, 0を1に誤る確率および1を0に誤る確率がともにp(0<p<1, 実際に使われている場合については大体10-2〜10-12程度である)であるとき, このような通信路を2元対称通信路という. この他に2元非対称通信路とか2元消失通信路とかいうものもある.


\begin{picture}(100,80)
\put(10,60){\shortstack{0}}
\put(20,62){\vector(1,0){40}...
...(65,16){\shortstack{1}}
\put(10,0){\shortstack{\bf 2元対称通信路}}
\end{picture}

注意 2.1   通信路の誤り確率はハードウェアの問題であり, それをどうこうすることは符号理論の問題ではない. 符号理論は, 使用される通信路のハードウェア的な信頼度の限界がある中で, どうしても起こってしまう誤伝達をソフトウェア的に回避しようとするものなのである.



Mitsuru Kawazoe
2001-11-14