next up previous contents
Next: ハミング符号の特質 Up: 線形符号の例 : ハミング符号 Previous: ハミング符号の生成行列

ハミング符号を用いた通信での誤り訂正

m=3の場合の例で説明しよう. ハミング符号の最小距離は3であるから, 1個の誤りを訂正できるはずである. 前節の例より, 1個の誤りを表す誤りベクトル eに対して, eHを計算すると下のようになる.

e eH
(1,0,0,0,0,0,0) (1,0,0)
(0,1,0,0,0,0,0) (0,1,0)
(0,0,1,0,0,0,0) (0,0,1)
(0,0,0,1,0,0,0) (1,1,0)
(0,0,0,0,1,0,0) (1,0,1)
(0,0,0,0,0,1,0) (0,1,1)
(0,0,0,0,0,0,1) (1,1,1)
受信語 x'のシンドロームは上の表の eHのどれかと一致するから, そのシンドロームに対応するエラーベクトル eを表の左側からとって, x'-eを送信語として誤り訂正を行うことができる.



Mitsuru Kawazoe
2001-11-14