日本語と英語だけであれば、お好きなメールソフトウェアでかまわないんですが、中国語(簡体字中国語・繁体字中国語)でメールとなると、選択肢は限
られてきます。
基本的には以下のメールソフトを使うと中国語のメールが送れます。ただし本文は中国語でも、メールの題名は半角アルファベット&半角数字の方が無難です。
環境によっては、本文はだいじょうぶでも、題名が文字化けしてしまうことがあるからです。
無料ソフトを使う場合、選択肢は3つあります。一押しはThunderbird、 その他Netscape、Outlook Expressがあります。いずれもインターネットからダウンロードできます。
メールサーバの設定など一般的なことは、ヘルプ・付属マニュアル・解説本をご参照ください。ここでは中国語メールにしぼって解説します。
Netscapeに付属していたメーラーが独立したものですが、APOP、IMAP、SSL 等に対応しており機能はNetscapeのものよりずっと充実しています。お勧めです。Windows版もあります。
「ファイルメニュー」→「新規作成」→「メッセージ」で新規メールを作成します。
「オプションメニュー」→「文字エンコーディング」で文字コードを設定します。
受信した中国語のメールが文字化けしていたら、「表示メニュー」→「文字エンコーディング文字コードセット」で文字コードを設定しなおします。
「ファイルメニュー」→「新規作成」→「メッセージ」で新規メールを作成します。
「表示メニュー」→「文字コードセット」で文字コードを設定します。
受信した中国語のメールが文字化けしていたら、「表示メニュー」→「文字コードセット」で文字コードを設定しなおします。
現在メール確認の際のパスワード認証の方法で一般的なのはPOP3ですが、POPではパスワードが素通しで流れるため、最近ではパスワードが暗号化 されるAPOPを使うケースが増えています。残念ながらNetscapeはAPOPには対応していません。
新規メールを作成します。
「書式メニュー」→「文字セット」で文字コードを設定します。
受信した中国語のメールが文字化けしていたら、「書式メニュー」→「文字セット」で文字コードを設定しなおします。
POP3はもちろんのこと、APOPにも対応しています。ただAPOPの設定の仕方がわかりにくいんです。
最初に起動したときに、ウィザードの指示に沿ってPOPサーバなどの設定をあらかじめすませておきます。その後以下のようにしてAPOPの設定をします。
職場でメールを使う場合、セキュリティの観点から「Outlookをなるべく使用しないように」或いは「Outlookは使用禁止」という職場もあ るようです。メールを通じて感染するコンピュータウィルスの大半がOutlookユーザーに的を絞ったものだからでしょう。詳しくは職場のネットワーク管 理者に問い合わせてください。
コンピュータウィルスに対する対策としては、知らない人からの添付書類は絶対に開けないで削除する、知っている人からでも本文中で添付書類に言及し
ていないなど怪しそうな添付書類は開けないことです。さらにウィルスチェックソフトをインストールし、ウィルスに感染していないかチェックします。コン
ピュータウィルスは日々数が増えていますので、ウィルス定義ファイルを定期的に更新するようにします
Windowsと違って市場シェアが低い分、Macに感染するコンピュータウィルスもWindowsに比べれば少ないですが、一旦感染すれば被害が大きい
ことにはかわりありません。用心してください。
有料ソフトを使う場合は、マキ エンタープライズ社のMagellan Proというメールソフトがあります。Magellan Proは多言語対応を全面的に打ち出したメールソフトウェアです。
このソフトの場合、メールを書くときに文字コードを設定する必要はありません。メールソフトウェアが自動的に適切な文字コードで送信してくれます。
受信した中国語のメールが文字化けしていて全く読めないということはあまりありませんが、もし文字化けしていたら、以下のようにして文字コードを設 定しなおします。
日中混在など多言語メールの設定をUnicodeにしておいた方が無難でしょう。
「ファイルメニュー」→「環境設定...」→「送信」の「マルチリンガルメール」のところで「Unicode」にチェックを入れます。
MultiScriptは相手がMagellanを使っているときに有効な方法です。
MultiScriptでは複数の言語が混在していてもそれぞれの言語特性が失われず、テキストの再利用ができます。Unicodeでは個々の言語 特性は失われてしまいます。
Magellanは自動的に送信する文字コードを判別してくれる反面、その機能が敏感すぎて困ることがあります。
例えば、中国語簡体字でメールを書いていて、うっかり1文字だけ日本語のコンマやスペースを入れてしまっただけでも、多言語メールとして判断されます。
多言語メールとして判断された場合は、送信の際に注意を促すメッセージが出ます。単一言語のメールとして送りたいときには、入力している最中に入力メ
ニューを切り替えないよう注意しましょう。
ちなみに、マキエンタープライズ社からは不用意な言語の切り替えを防ぐKeyboard Menu Managerというソフトが発売されています。
メール環境はさまざま、場合によっては中国語のメールは送信できたものの、郵便局に当たるメールサーバが中国語メールをうまく通過させてくれなかっ
たりすることもありえます。
そういう時の最後の手段は、ワープロなどで中国語の文書を作り、それを添付書類として送ります。この方法は中国語に対応していないメールソフトでも使えま
す。
添付書類で送る際、相手の環境に配慮しましょう。相手の持っていないワープロソフトの書類を送りつけても、開くことができないからです。
相手の環境がよくわからないときは、汎用的なファイル形式であるテキスト形式でファイルを作ります。テキスト形式の場合、多言語混在はできません。 簡体字なら簡体字だけ、繁体字なら繁体字だけにします。テキスト形式ではフォントの指定情報が含まれません。 そのため受信者が開けたときには、文字化けしていることがあります。フォントを適切なものに指定し直せば読めるはずです。
相手がWindowsユーザーであれば、 ファイル名の末尾に拡張子をつけるのをお忘れなく。拡張子がないとWindowsではファイル形式が判断できず、ダブルクリックで開くことができません。 テキスト形式のファイルの拡張子は .txtです。
2005年5月8日