2011年度 大阪府立大学公開講座
中国語ピンイン講座
付録
大阪府立大学高等教育推進機構
清原 文代
【中国語全般に関する参考書】
- 相原茂編著『中国語学習ハンドブック改訂版』(大修館書店 1996年)
発音・語彙・文法・参考書目・中国の社会状況・文学史など中国語を学ぶために必要な知識をコンパクトにまとめてある。手元に置いておきたい1冊。
【中国語の発音に関する参考書】
- 日下恒夫『アタマで知り、カラダで覚える中国語の発音』(アルク 2007年)
中国語の発音を理論と実践の両面からしっかり学べる。CD付き。
- 郭春貴『改訂版 日本人のための中国語発音の特訓』(白帝社 2005年)
練習が中心の本。CD付き。
- 朱春躍・山崎直樹「中国語発音12のツボ」
単行本にはなっていないのが残念。CD付き中国語学習月刊誌『中国語ジャーナル』(アルク)で2005年4月号から2007年3月号まで24回に渡って連載された。雑誌のバックナンバーはもう購入できないので、図書館で。
【中国語の発音が聞ける電子辞書】
- キヤノン『wordtank V923』
音が出る辞書、手書き入力機能付き。
講談社の中日辞典第2版・講談社の日中辞典第2版・中日大辞典増訂第二版・现代汉语词典第四版・中国語文法用例辞典(《现代汉语八百词》の日本語版)などを収録。
2012年春には小学館と講談社の辞書の両方を収録した新機種が出る予定。
- カシオ『XD-B7300』
音が出る辞書、手書き入力機能付き。
小学館の中日辞典第2版・小学館の日中辞典第2版・中日大辞典増訂第二版・现代汉语大词典・汉英大辞典・英汉大辞典などを収録。
- 小学館『中日・日中辞典』
iPhone・iPod touch・iPadにインストールして使う電子辞書アプリ。小学館の中日辞典第2版・小学館の日中辞典第2版を電子化したもの。中国語音声付き、中国語手書き入力可。
【インターネット上で任意の単語や文の中国語音声を聞く】
- NAVER中国語辞書
ポケットプログレッシブ中日・日中辞典(小学館)、北京大学、HarperCollins Publishers。
中国語音声付き。単語の音声は人間の声、例文の音声はソフトウェアによる合成音声。
パソコンに中国語入力ソフトがなくても中国語を入力できる機能がある。
- Google翻訳
翻訳精度については大いに疑問符がつく。翻訳機能を使うのではなく、ソフトウェアによる合成音声で中国語を読み上げる機能や中国語にpinyinを振る機能を利用するとよい。
パソコンに中国語入力ソフトがなくても中国語を入力できる。
【インターネット上の無料中国語教材】
- 東京外国語大学「東京外大言語モジュール:中国語」
発音、会話、文法、語彙からなる総合教材。練習問題付き。会話部分はビデオ教材。“普通话”(中国の共通語)に加えて、各地の方言の影響を受けた“普通话”の教材があるところがユニーク。
- 成蹊大学マルチメディア中国語教材「游」
発音、文法、語彙からなる総合教材。練習問題付き。中国語の音声だけでなく、解説部分の日本語も音声なので授業を聞くような感じで学べる。自分の声調を模範音声と比べる機能もある。
- 関西大学中国語教材研究会「CH-TEXT’s」
ビデオによる会話教材「ChineseStation2」「ChineseStation3」は、1本が短いので気軽に学習を始められる。その他、音声付き中国語音節表、単語集『キクタン中国語』シリーズの補充教材などがある。
- NHKエデュケーショナル「ゴガクル中国語」
NHKのテレビ中国語やラジオ中国語講座と連動した学習サイト。発音、文法、会話。
- アルク「SPACE ALC 中国語」
中国語学習月刊誌『中国語ジャーナル』の発行元が運営する中国語学習サイト。
- 三枝裕美「パンダと学ぶ中国語」
長崎外国語大学の三枝裕美先生が制作した教材。個人で中国語教材を公開しているサイトの中では老舗サイトである。会話、文法、語彙、練習問題付き。
- 清原文代「ネットでget!ピンイン聞き分けトレーニング」
アルク『中国語ジャーナル』の連載を編集部の許可を取って音声付きPDFにして公開している。
【どうしてもピンインではダメ、カタカナが欲しいという人へ】
- 福嶋亮大「中国語音節表記ガイドライン[平凡社版]」
中国語のカタカナ表記のガイドライン。京都大学池田巧先生が発表した語学教育向け表記ガイドラインと、それを元にして考案されたマスメディア向けの簡略表記がダウンロードできる。
カタカナは日本語の音声を表記するための文字で、中国語の音声を正確に表すことはできない。カタカナで書けばそれはもう日本語の発音である。もしどうしてもカタカナを使うのであれば、カタカナ使用で負荷が減った分、声調の習得に使って欲しい。教員としては、中国語の音声を表記するために作られたピンイン或いは注音字母で中国語の発音を学ぶことを強く薦める。
2011年9月13日