<講演者紹介>

坂村 健(さかむら けん):東京大学大学院情報学環教授

すべての人が、コンピュータによる恩恵が受けられるような理想のコンピューティング環境の構築を目標として「トロンプロジェクト」を発足させ、そのプロジェクトリーダーとして活躍中。TRON(=The Real-time Operating system Nucleus)と呼ばれるコンピュータのオペレーティングシステム(=OS、基本ソフトウェア)を設計し、携帯電話などに組み込まれて、今や日本で最も多く使われているOSである。またパソコン向けに開発されたTRONはパーソナルメディア社から現在「超漢字3」という商品名で発売され、漢字をはじめ17万字もの文字が自由に扱える。

・東京大学坂村研究室のホームページ http://tron.um.u-tokyo.ac.jp/
・トロンプロジェクトのホームページ http://www.tron.org/

村上幸造(むらかみ こうぞう):大阪工業大学工学部助教授

古代の中国語がどのように発音されていたかを研究している。甲骨文・金文・篆書…現代中国語の簡体字にいたるまで造詣が深い。訳書に『呉昌碩伝』等がある。パソコンに関しては「不十分なコンピュータ環境で、我慢しながら十数年、ワープロとして使いながら、自ら、ハードメーカー、ソフトメーカーに改善の働きかけをするでもなく、漫然と過ごしてきた」ごく平凡なユーザー。インターネットで中国・香港・台湾のヤフーなどを、常にチェックしているところは、一般の人とは違うところ。

向内康人(むこうち やすひと):大阪府立大学総合科学部助教授

本学部の数理・情報科学科に所属し、情報処理や計算機科学に関する授業を担当。研究テーマの一つは、「計算論的学習理論」と呼ばれるもので、なんらかの規則で定義される文字列の集合である「形式言語」が与えられたとき、それに属する文字列の例だけから、その言語を生成する規則を推論するというものである。将来的には、『人工生命』や『知性』とか『感情』などについての研究をしようともくろんでいる。
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