山口 義久 (やまぐち よしひさ) YAMAGUCHI Yoshihisa

研究室:A1棟(旧総合科学部1号館)4階
E-mail: yosyam@las.
osakafu-u.ac.jp

Last Update : 12 Sep 2005

専門:西洋古代思想史                 ( 写 真 )

生年:昭和24年(1949年)   出身地:津 軽
略歴:京都大学大学院文学研究科博士課程満期退学(1978)
   文学修士(京都大学)(1975)
   大阪府立大学総合科学部助手(1978)、同教授(1997)
   大阪府立大学総合教育研究機構教授(2005)
日本西洋古典学会会員(1976-) 日本哲学会会員(1985-) 関西哲学会会員(1976-) 京都哲学会会員(1981-)
古代哲学会会員(1972-) 新プラトン主義協会会員(1994-) 形の文化会会員(1994-)


写真入りのページ
ギリシア・ローマの遺産
ヨーロッパの景観  イギリスの生活



研究概要

西洋古代哲学、とくにギリシア哲学をおもな研究領域として、自然と人間の関わりを考える思想に重点をおいて研究している。たとえば、デモクリトスのアトム(原子)論の思想的背景、ソクラテスが自然哲学に対してとった態度の意義、プラトンにおける自然哲学と人間哲学の統一の試みの意義、アリストテレスの自然研究の方法論の問題などについて研究を進め、現在はストア派における自然学と倫理学の関係や、ストア派のプロティノスに対する影響について研究している。


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講義担当科目(平成17年度)


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著書一覧

     
  1. 自然観の展開と形而上学―西洋古代より現代まで― (1988) 紀伊國屋書店
    共著(井上・小林編)「デモクリトスとアリストテレス」31―55頁担当。

  2. 真理への思慕―大学生のための哲学史― (1989) 理想社
    共著(隈元忠敬編)「実在とロゴス」11―57頁(ギリ シア哲学の展開/ プラトン)担当。

  3. 西洋哲学史〔古代・中世編〕(1996) ミネルヴァ書房
    共著(内山・中川編)「新プラトン主義と古代哲学の終焉」135―54頁担当。

  4. ネオプラトニカ―新プラトン主義の影響史(1998) 昭和堂
    共著(新プラトン主義協会編)「プロティノスにおけるストア的概念 ―ロゴス概念
    を軸として―」64-87頁担当。

  5. 哲学を読む―考える愉しみのために―(2000) 人文書院
    共著(大浦・小林・富永編)20―35頁担当。

  6. ネオプラトニカ II―新プラトン主義の原型と水脈(2000) 昭和堂
    共著(新プラトン主義協会編)「プロティノス・コロキウム―『エネアデス』
    V2を めぐって―」307-21頁担当。

  7. アリストテレス入門(2001) 筑摩書房 単著(ちくま新書301)。  [書評]

  8. イリソスのほとり―藤澤令夫先生献呈論文集(2005) 世界思想社
    共著(内山勝利編)「プロティノスのプラトン主義―観想と実践をめぐって―」536-549頁担当。


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訳書一覧

  1. J. L. アクリル『哲学者アリストテレス』(1985) 紀伊國屋書店
    共訳(藤沢令夫と) 350頁。

  2. G.E.R. ロイド『初期ギリシア科学―タレスからアリストテレスまで―』
    (1994) 法政大学出版局。共訳(山野耕治と)。

  3. 『ソクラテス以前哲学者断片集・第I分冊』(1996) 岩波書店
    共訳(内山勝利編) 38―70頁担当。

  4. 『ソクラテス以前哲学者断片集・第V分冊』(1997) 岩波書店
    共訳(内山勝利編) 239―54頁担当。

  5. G.E.R. ロイド『後期ギリシア科学―アリストテレス以後』(2000)
    法政大学出版局。共訳(山野耕治・金山弥平と)。第3-5, 8章担当。

  6. クリュシッポス『初期ストア派断片集2』(2002)
    京都大学学術出版会。共訳(水落健治と)。8-37、430-584頁担当。

  7. クリュシッポス『初期ストア派断片集3』(2002)
    京都大学学術出版会。単訳、全486頁

  8. クリュシッポス『初期ストア派断片集4』(2005)
    京都大学学術出版会。共訳(中川純男と)。110-188、229-314、365-378頁担当。


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発表論文一覧

  1. ソクラテスの夢とイデア―『テアイテトス』201D―206Bの解釈―
    『古代哲学研究』VIII (1976) 1―9。

  2. プラトンのφυσιsについての覚え書―対象としてのφυσιsを
    中心にして―『古代哲学研究』X(1978) 1―10頁(古代哲学会編)

  3. プロティノス哲学における「可能」と「現実」―『エンネアデス』II 5―
    『大阪府立大学紀要(人文・社会科学)』第27巻(1979) pp.19〜33

  4. アリストテレスにおけるΕΝΕΡΓΕΙΑとΚΙΝΗΣΙΣの区別
    ―Ενεργειαの多様な意味の間におけるその位置づけ―
    『古代哲学研究』XI(1979) pp.19―33

  5. プロティノスの感覚論
    『西洋哲学史研究』1(1980) pp.23〜32(京都西洋哲学史研究会編)

  6. アリストテレスの質料に関する一考察―「構成因」と「基体」―
    『西洋古典学研究』XXXI(1983) pp.32〜42(日本西洋古典学会編・岩波書店刊)

  7. アリストテレスにおける質料と可能性
    『大阪府立大学紀要(人文・社会科学)』第31巻(1983) pp.25〜38

  8. プロティノスにおけるイデアと知性
    『人文学論集』第3集(1985) pp.33〜49(大阪府立大学人文学会編)

  9. 内在と超越をめぐって―アリストテレス・プロテ ィノスとイデア論―
    『理想』第636号(1987) pp.38〜48(理想社刊)

  10. ストア派宇宙論の二つの原理
    『人文学論集』第6集(1988) pp.49〜60

  11. 懐疑主義のパラドクス
    『人文学論集』第7集(1989) pp.35〜52

  12. ソクラテスと産婆術
    『人文学論集』第9・10集(1991) pp.59〜75

  13. ストア派論理学の歴史的意義について
    『文化学研究集録』第4集(1994) pp.13〜25(大阪府大総合科学研究科)

  14. 初期ストア派の生命論
    『人文学論集』第13集(1995) pp.17〜32

  15. インドとギリシアの古代「原子論」―比較思想の基本的問題―
    『人文学論集』第14集(1996) pp.99〜117

  16. 眼に見える形、見えない形―アリストテレスにおける生物と形相の一断面―
    『形の文化誌』第3巻(1996) pp.82〜89(形の文化会編・工作舎刊)

  17. カルネアデスの懐疑主義
    『人文学論集』第15集(1997) pp.31〜45

  18. プロティノスのプラトン主義―観想と実践をめぐって―
    『西洋哲学史における新プラトン主義の影響作用史の研究
    ―古代から近世に至るまで―』(1997) pp.20〜26

  19. パイディアーとパイデイアー―遊びと教育・学習をめぐって―
    『形の文化誌』第5巻(1998) pp.50〜57(形の文化会編・工作舎刊)

  20. 懐疑の哲学的意義
    『アルケー』2002 (2002) pp.16〜28(関西哲学会編・京都大学学術出版会刊)

  21. ギリシア哲学と笑い
    『形の文化誌』第10巻(2004) pp.112〜121(形の文化会編・工作舎刊)

  22. プロティノスにおける心身合一体と魂の関係について―I1『生きものとは何か、人間とは何か』を中心に―
    『新プラトン主義研究』第4号(2004) pp.69〜80(新プラトン主義協会編)


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哲学と思考/哲学A 授業内容

 まず、哲学とは何かという問題を、哲学の原義に立ち返りながら考察する。その過程で、哲学者の典型の一人としてソクラテスをとり上げ、哲学的な考察における対話の意味や、思考に要求される論理性とはどのようなものであるかを論じながら、考えるとはどういうことかの理解を深めさせる。また、哲学の求める知は、科学の求める知とはどのように違うのかといった問題を哲学的思考と科学的思考の比較を通じて考察する。さらに、人間とは何か、事実とは何かといった基本的な問題をとり上げ、関連する問題の考察を通じて、哲学の中心的な意義を理解させるようにつとめる。

哲学と人生/哲学B 授業内容

 ここでは、人間の生き方との関わりから、善と価値の問題をとり上げる。まず、善と価値について考えるとはどういうことであるかという問題から始めて、快楽主義の意義と問題点について考察することを通じて、善に関する問題が多面的であることの理解を深め、さらに徳という視点の意義についても考察する。次には、自由の価値についての問題をとり上げ、その過程で決定論の意義や、自立道徳と徳の関係についても考察する。さらには、主知主義の問題点、愛の多様性と価値といった、生き方との関連で意義のある個別的問題の検討を通じて、善と価値についての多角的な視点を提供する。


西洋古典思想A 授業内容

 アリストテレスによって哲学の創始者と呼ばれたタレスに始まるギリシア初期の哲学者たちは、世界のあり方を人間の生き方の問題から独立の問題として探求したわけではない。その後の思想の深化は、よく誤解されるように人間中心的な見方によるものではなかった。そして感覚を通じた経験に対する批判の視点が芽生えてからは、論理性の要求のもとで世界のあり方を考察しなければならなくなる。この講義では、最初期からソクラテスの登場するまでの時代に注目して、哲学が成立するための条件や、哲学と哲学以前の思考の違いなどの問題を考察しながら、ギリシア哲学が何故西洋哲学や科学の源流として重んじられてきたのか、その意義を明らかにしたい。

<西洋古典思想B 授業内容

 ギリシア初期の哲学がさまざまな問題を提起し、考察の糸口を提供したのに対して、プラトンの哲学はその総括的な位置を占めている。そのプラトンに直接最大の影響をあたえたのはソクラテスである。ソクラテスは対話を用いて、生き方に関する人々の考えを論理の筋道にしたがって吟味し、そこから「よく生きる」ことについての考察を深めた。プラトンは彼の探求を受け継ぎながら、自然哲学や社会哲学の視点にも立って、新たな仕方で総合的な知の探求としての哲学を目指した。この二人がどのような哲学者であり、その影響関係はいかなるものであったかを仔細に考察することを通じて、両者の哲学的・歴史的意義を明らかにしたい。
参考書:田中美知太郎『ソクラテス』(岩波新書)、藤沢令夫『プラトンの哲学』(岩波新書)


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