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代数幾何符号

${\bf P}^1$ 上の正則関数は定数関数しかないが, 一部に極を許した有理関数の集合を考えることにより, ある程度の次元をもったベクトル空間を手にいれることができる. とくに $L((k-1)\infty)$の次元はkであり, さらにk<n+1ならば, 前節の$\phi$は単射となり, ${\bf F}_q^n$の中のk-次元部分空間, すなわち, (n,k)-code が得られたのであった.

上記の話を一般の代数曲線で行おうとする場合, やはり正則関数は定数関数しかなく, 極を許して有理関数の範囲で考えなくてはならないのだが, とにもかくにも, まずは, 代数曲線とは何か, 代数曲線の有理点および有理関数とは何か, そして有理関数がある点で極を持つとはどういう意味かを明らかにしておかなければならない.



 

Mitsuru Kawazoe
2001-11-14