日本フランス語教育学会での発表

 5月18日明治大学で行われた日本フランス語教育学会2007年度春季大会で,この教材について「ポッドキャストプロジェクトにおける統一性と多様性—大阪府立大学提供の5言語講座について」というタイトルで発表を行いました.

 その原稿をアップロードしましたので,よろしければ以下をクリックしてご覧ください。
日本フランス語教育学会での発表原稿

 またこの発表について,日本フランス語教育学会の会報に,発表報告が掲載されました.以下に引用させていただきます。このブログについてもほめていただきました.ご執筆は,発表の司会をしてくださった,日本私学教育研究所の山崎吉朗先生です.

以下引用。。。。。。

日本フランス語教育学会
2007年度春季大会研究発表報告


ポッドキャストプロジェクトにおける統一性と多様性:大阪府立大学提供の5言語講座について
    高垣由美TAKAGAKI Yumi(大阪府立大学)

大阪府立大学総合教育研究機構の企画、「プロジェクト型研究支援事業」で作成された5カ国語(仏独中韓英)教材を、同大学の学生向けではなく一般向けにPodcast配信する企画の発表であった。語学教材のPodcast配信は、英語の配信ではいくつかの大学での事例が見られるが、5カ国語で、ほぼ同じ内容の語学教材を大学独自で作成して一般向けにPodcast発信するという企画は、評者の知る限り初めての例である。
発表者はこのプロジェクトの特徴を次の5つとしている。
1. 旅行会話
2. Podcastでの配信
3. 複数言語対応 5言語
4. 解説プリント
5. ブログの開設
それぞれの課は10~30秒と短く、コマーシャル感覚で聞く教材ということが特徴となっている。『ヨーロッパ共通枠参照枠』を参考に作成されているが、発表の題名にある「統一性と多様性」が示しているように、それぞれの言語が持つ文化の多様性を共通枠に押し込めることは出来ず、おのずと各言語の特徴が出ている教材になったという報告があり、興味深かった。4番目の特徴として挙げられている解説プリントは、初級文法をほぼ扱う文法的な説明をPDFファイルで配布するという、それだけで一つの教材となるような規模のものである。また、興味深いのは5番目の特徴として挙げられているブログの開設である。このブログは利用者も書き込めるもので、この種の教材が陥りがちな一方的な配信ではなく、利用者との双方向でのやり取りを目指すというもので,今後の展開がたいへん興味深い。
今後、このプロジェクトが継続し、ブログや、誤答分析、利用度合いの統計分析などが行われ、Podcast配信の特性がどのように語学教育に貢献するかについての検証されていくことを期待したい。

(山崎吉朗 YAMAZAKI Yoshiro日本私学教育研究所)
管理者より | comments (0) | -