大学院科目

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理念・目標

教育理念

現代社会においては、グローバル化にともなう多様な価値観の対立や科学技術の急速な高度化・巨大化・複雑化によって、環境問題や経済格差等の様々な問題が現出している。また、我が国においては、少子高齢化に伴う世代間格差の拡大や、福祉・医療の問題等の喫緊の課題に直面している。このような問題に対しては、細分化された既存の学問体系では対応が困難である。現在、高等教育に対して求められているのは、専門知識・技能の教授という役割に加えて、地域から世界におよぶ多様な課題に主体的に取り組み、その解決に寄与できる人材の養成という役割である。とりわけ大学院教育に対しては、高度な専門知識・技能の教授に加えて、研究に関する倫理観を養うこと、社会や科学技術の変化の本質を洞察するための教養および社会に積極的に参画する姿勢を培うことが要請されている。

本学の研究科においては、専門性のみにとらわれない学際的な視野と深い教養、社会の課題を的確にとらえる能力、自らの研究の公正性に責任を持つ倫理観、国際的な協働を可能とする能力、自らの研究成果を社会へ還元できる能力、及び自律的にキャリアをデザインする能力を兼ね備え、その上で、主体的に現代社会の課題を解決するための方策を立案し、遂行していくマネジメント力を有する人材の育成を目指し、全研究科を対象とする共通科目を開設することとする。

 

教育目標

大学院共通教育科目においては、次の項目を具体的な教育目標とする。

  1. 現代社会の様々な問題を多角的な視点から捉える教養と洞察力に立脚した、主体的に現代社会の課題を解決するための方策を立案し遂行するマネジメント力を培う。
  2. 自らの研究に責任を持ち、社会から信頼される公正性の高い研究を実施するための基礎となる倫理観を培う。
  3. 日本語・外国語運用能力の向上と、異文化を理解する基礎となる深い教養の育成を通じて国際的な協働を可能とする能力を培う。
  4. 異分野の研究者と積極的に協力し、さらに広く企業、自治体、NPO等の様々な領域の他者と協働することで、自らの研究成果を身近な地域社会、更には国際社会へと還元できる能力を培う。
  5. 現代社会の要請を的確に捉え、自らのキャリアに関して必要な情報を収集し、生涯にわたって自律的にキャリアをデザインできる能力を培う。